2017年10月18日水曜日

最期

ダラダラと過ごしていた休日の夕方、
テレビをつけるとNHKであるドキュメントが流れていました。

それは、僧侶・医師として終末期の患者に
穏やかな死を迎えさせてきた、
「看取りのスペシャリスト」である先生ご自身が、
末期のすい臓がんである事がわかってから
人生を終えるまでの2年間を記録したもの。

私は最初は何気なく見ていたものの、
段々とその内容に吸い込まれていったのです。

その先生は生前に、自分が骨になるところまでの全てを
撮影していいよ、と話しておられ、
本当にそこまでが映し出されていました。

先生が終末期の患者に対して徹底してこられたことは、
1つは、どういう最期を望むのか患者本人の意思を確認し尊重すること。
もう1つは患者が抱く死の恐怖や不安を取り除くこと。
先生はご自身に対しても、
最期に心臓マッサージなどの延命処置をしないでほしいということと、
痛みがひどくなったら眠らせて欲しいということを
医師である奥様に伝えていましたが。

ご逝去数か月前から朦朧とする意識の中、
先生はうわ言のように眠らせて欲しい、と口にされていましたが、
どうしても生きていてほしい奥様は、
最期まであきらめきれずその処置をせず、
延命処置もされていました。

ご本人の意思と家族の気持ち。
周りからしたらいろんな意見があると思いますが、
誰も悪くないし、責められない。
「理想の死」なんてどこにもないのだな、と
改めて考えさせられました。ものすごく号泣しながら。
自分の時はどうなるのでしょうか・・・。

(O)

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