ダラダラと過ごしていた休日の夕方、
テレビをつけるとNHKであるドキュメントが流れていました。
それは、僧侶・医師として終末期の患者に
穏やかな死を迎えさせてきた、
「看取りのスペシャリスト」である先生ご自身が、
末期のすい臓がんである事がわかってから
人生を終えるまでの2年間を記録したもの。
私は最初は何気なく見ていたものの、
段々とその内容に吸い込まれていったのです。
その先生は生前に、自分が骨になるところまでの全てを
撮影していいよ、と話しておられ、
本当にそこまでが映し出されていました。
先生が終末期の患者に対して徹底してこられたことは、
1つは、どういう最期を望むのか患者本人の意思を確認し尊重すること。
もう1つは患者が抱く死の恐怖や不安を取り除くこと。
先生はご自身に対しても、
最期に心臓マッサージなどの延命処置をしないでほしいということと、
痛みがひどくなったら眠らせて欲しいということを
医師である奥様に伝えていましたが。
ご逝去数か月前から朦朧とする意識の中、
先生はうわ言のように眠らせて欲しい、と口にされていましたが、
どうしても生きていてほしい奥様は、
最期まであきらめきれずその処置をせず、
延命処置もされていました。
ご本人の意思と家族の気持ち。
周りからしたらいろんな意見があると思いますが、
誰も悪くないし、責められない。
「理想の死」なんてどこにもないのだな、と
改めて考えさせられました。ものすごく号泣しながら。
自分の時はどうなるのでしょうか・・・。
(O)
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